■Breach ブリーチ | ツボヤキ日記★TSUBOYAKI DIARY

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映画 [新作・旧作・TRAILER] を中心に、ツボにはまり、ボヤキもチラホラの果てしない
日記になるか、カッカッしながらも、とほほの日記になるか・・・
ツボとボヤキで「ツボヤキ」日記。では参ります!


■Breach ブリーチ

●これはFBIでちょい前に起こった事件の映画化。
物語は、テロリストとしてマークされた人物を密かに追う若手捜査官エリックに指令が下りる。即刻、今の仕事を引き継ぎ、新たな仕事に就けと。彼が新たにマークするのは、なんとFBIのNo.1の捜査官と謳われた男ロバート・ハンセンだった。



今までの地味な現場からFBI本部での仕事に興奮気味のエリックはロバートのアシスタントに回される。そこで彼がやることは、ハンセンの女性関係を洗え、という指令。
ハンセンの一日を追うエリック…が、彼に女性の影など見えない…むしろ家族思いの6人の子の父親の姿であり、クリスチャンとしての敬虔な態度…ハンセンの様子を探ってもどこにも女性の影などは見えない…エリックは不可解な思いを抱き始める。ハンセンの日常を追いながらその行動や言動に接していく内に、エリックにとって彼は尊敬に値する先輩だった。指令を下した捜査官ケイトを問いただすエリック…。



そこで彼はハンセンをマークする真の意味を知らされるエリック。
ロバート・ハンセンの日々の動きを見張れとは…実はハンセンは過去20年以上の間に渡り、ロシア側にアメリカの秘密情報を売り渡し続けたているスパイ…。FBIもおかしいと疑惑の矛先の向きを変え、やっと秘密の漏洩に気付いた。相手は長年の勤め上げているハンセン。そのハンセンの悪事を暴きだそうと躍起になるものの、手がかりひとつ掴めないまま時間は経過していた。20年以上も政府、FBI、周囲の目を巧みに掻い潜ったハンセンが易々と尻尾をだすような真似をするはずがない、のだがね。

しかし、それが徐々に暴かれていく。暴くのは無論エリック。捜査する側に立たされた若者エリックのハンセンに向けられた視線の細やかさが彼を窮地に立たせることになる…。身近にいながら探れば探るほどに徐々にハンセンの人間性に惹かれていく若者が、逮捕の糸口を見出していくとは…辛いが、試練デス。
そういえばこの話…アル・パチーノ&ジョニー・デップの共演作「フェイク」を思い出してしまった。



追われるハンセン役にクリス・クーパー。若手捜査官にライアン・フィリップ。その上司にローラ・リニー。
その他、 「24・TWENTY FOUR」(TV)「ジャーヘッド」等のデニス・ヘイスバート、「アポロ13」「ザ・ヒルズ・ハヴ・アイズ」…相変わらず美しいッ!キャスリーン・クインラン。そして「ハリウッドランド」のキャロリーン・ダヴェルナ。

監督は「ニュースの天才」「サスペクト・ゼロ」「フライトプラン」のビリー・レイ。ちなみに撮影はジョナサン・デミ組(って言ってもいいよね)のタク・フジモト。なかなか書けないままだったがテレンス・マリックの「地獄の逃避行」(BADLANDS)だぜ!で、「女刑務所・白昼の暴動」以降のジョナサン・デミ作品のほとんどくをてがけている「メルビンとハワード」「プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角」「羊たちの沈黙」…Trailer見て、も~タク・フジモトならではの撮影が効いている。



既にアメリカでは公開は終えている。しかし話題作としての評判はそうは聞こえてこない。ハリウッド映画の中でも地味編として扱われるのかもしれない。但し、クリス・クーパーだぞ!ライアン・フィリップだぞ!で、ローラ・リニーが加わって見たくないはずないじゃないかッ!ライアン…「クラッシュ」「父親たちの星条旗」どんぴしゃに良かったと拍手を送っているぞ、ツボヤキは。こーゆー実話物、それも時間差の短縮されたつい最近の出来事を鮮やかにしっかりと描き上げている気がするじゃないか。



実はこの事件が発覚した翌年の2002年にアメリカのTVドラマとして製作され。原題は「Master Spy: The Robert Hanssen Story Part1、2」(邦題「史上最大のスパイ事件」)という題名で放映されていた。監督はローレンス・シラーで脚本はノーマン・メイラーという絶妙なパートナー!で、ハンセン役にウィリアム・ハート、その脇のジャック役にデヴィッド・ストラザーン、マイク・ファイン役にロン・シルヴァーという映画に劣らぬ贅沢なスタッフ、キャスティング。で、コレ見たかった。

ちなみにこの物語は、2001年2月18日、FBI特別捜査官ロバート・フィリップ・ハンセンがスパイ行為現行犯で逮捕という前代未聞の二重スパイ事件に基いているが、事件を追った「ワシントン・ポスト」のベテラン記者でピュリッツァー賞ジャーナリスト、デイヴィッド・A. ヴァイスによる「アメリカを売ったFBI捜査官」(邦題)もある。
ハンセンがどうして祖国アメリカを裏切り、ロシア側から絶対的な信頼を、それも20年以上も得たのか?そんなに長期にもFBI内部で活動が出来たのか…ハンセン逮捕後、FBIのルイス・フリー長官は「ハンセン容疑者は「ラモン」(Ramon)というコードネームで重要機密に指定されていた情報を旧ソ連の国家保安委員会(KGB)とその後継機関に提供し、スパイ活動に携わっていた。」と語っている。

この「アメリカを売ったFBI捜査官」(邦題)の紹介文には「1976年、ハンセンは、長く長官を務めたJ・エドガー・フーヴァーへの憧れとともにFBIに入局。だが官僚主義に堕した組織と怠惰な同僚たちに失望し、やがて鬱屈と歪んだ野心から、FBIのみならずCIA、ホワイトハウス、国防総省、国家安全保障局の極秘文書を大量にソ連へ提供しはじめる…冷戦後、国内外で頻発するアメリカを標的にしたテロや、次々と発覚する組織の不祥事をうけ、ようやくFBIは裏切り者の捜査に乗り出すが―アメリカ史上最悪の二重スパイ事件の全貌を明かすとともに、犯人逮捕に向けて闘う男たちの姿を克明に再現。」とある。(2007年/製作国アメリカ/アメリカ公開2007年2月16日/日本公開?見たいんだな)


▲Trailer


▲All Trailer


▲Official site
オフィシャルでもTRAILERはご覧になれます。


●Directer:Billy Ray ビリー・レイ
●Screenwriter:Adam Mazer アダム・メイザー
 William Rotko ウイリアム・ロッコ Billy Ray ビリー・レイ
●Cast:Chris Cooper クリス・クーパー Ryan Phillippe ライアン・フィリップ Laura Linney ローラ・リニー Dennis Haysbert デニス・ヘイスバート Kathleen Quinlan キャスリーン・クィンラン Gary Cole ギャリー・コール Caroline Dhavernas カロリン・ダヴァーナ Bruce Davison ブルース・デイヴィソン Mary Jo Deschanel メアリー・ジョー・デシャネル